1月21日
雨時々曇り,北風弱いのちやや強い,最高気温17℃

倉崎ビーチ
(波:0.5mくらい,うねり浅場少々,透明度:−3m以深良い,それ以浅厳しい,水温:21℃,最深18m,ダイブタイム90分くらい,ポイントリサーチ)

今日もまたウミショウブパラダイスを見てきました。

で,今日の様子は・・
今日はホヤに卵もなく,いつもの雄らしき個体もホヤから離れていました。

繁殖ももう終了で金原はさぞガッカリしているだろうな〜,と皆さん思われるかもしれませんが,実は今日ホヤ上で繁殖していないことをある程度予想していました。というのも,ログには書いていなかったんですが,ホヤが最近だいぶダメージを受けているようだったからです。

ホヤのダメージを振り返って見ると・・・,まず1月10日までは,はじめに2つあったホヤはどちらも元気でした。
1月10日撮影
最初に産卵床になったホヤをホヤA,
次に産卵床になったホヤをホヤBとしました
どちらのホヤもまだ元気

ところが翌11日,行ってみるとホヤAに卵はあるものの,キュとしぼんでいました。
1月11日撮影
このとき産卵床に使われていたホヤAはしぼんでしまった
ホヤBは元気
ホヤはハゼに産卵床として使われたストレスでしぼんでしまったんでしょうか?

12日にガイドで行ったときもホヤAの状態は上画像と同じような感じでした。

ガイド明けの15日に行ってみると,しぼんでしまい「先が長くないだろう」と思っていたホヤAはやはりなくなっていて,ホヤBが産卵床として使われていました。
1月15日撮影
3日前にしぼんでいたホヤAはなくなり,
ホヤBが新たな産卵床に
ホヤBはまだ元気
ホヤBもまたしぼんでしまうのか??気になっていましたが,2日後の17日に意外なダメージが・・
1月17日撮影
ホヤBに卵はあるもののやはりダメージが・・
「今日は妙にユラユラしてるなあ〜」と思いきや,ホヤのつけ根が首の皮1枚状態で今にも取れそうでした。ハゼの重さに耐えられなかったのか?新産卵床のホヤBも早くも先が短そうでした。

それで今日は「ホヤBもなくなっていて,卵もないだろうなあ〜」と予想していたわけでした。

その予想どおり,ホヤBも卵もなかったんですが,意外(チョー意外)なことが・・・なんと新たなホヤが早くも生えていました!!
今日1月21日撮影
新たなホヤがもう生えている!
いや〜驚きました!ホヤの成長がこんなに早いとは!

ホヤCは,ホヤAがなくった1月12日以降からぐんぐん成長し,1週間程度で立派な姿(成体?)になり,ホヤDもホヤBがなくなった1月17日以降から数日でチビホヤまで成長したようです。

ものの本によると,ホヤは有性生殖(卵+精子の受精)し,オタマジャクシ型の幼生になり,魚の稚魚のように浮遊したあと着底して成長するらしいです。受精から幼生までが短期間(早いものは数時間)なので,発生学の良い研究材料になる,とも書いてありましたが,その後の成長もメチャクチャ早いようですね。

でも,産卵床に使われたホヤが死んでしまうようなら,ウミショウブハゼsp.は相利共生ではなく寄生に近いんでしょうかね? それともホヤの世代交代を促進していると考えるべきなんでしょうか,ね?

ちなみに新たなムネボヤ,ホヤC,Dはまだ産卵床として使われた形跡はないです(卵も,ダメージもなし)。ホヤC,D上でも産卵するか,そして産卵後のホヤの運命は?また見に行ってみたいところです。